熱帯・亜熱帯の海岸線を歩くと、幹の根元から無数の根が海へ向かって伸び、干潮のたびに泥の上に姿を現す不思議な森に出会います。これがマングローブ林です。塩水につかりながらもたくましく育ち、津波や高潮から人々の暮らしを守り、大量の炭素を土に閉じ込め、稚魚やカニ、鳥たちのゆりかごとなる——マングローブは、地球でもっとも働き者の森のひとつです。
ところがこの森は今、世界の森林全体の3〜5倍もの速さで姿を消しています。エビ養殖池への転換や都市開発、気候変動による海面上昇が、静かに、しかし確実にマングローブを追いつめてきました。一方で、その価値が科学的に見直され、東南アジアを中心に大規模な植林と再生の取り組みが加速しています。
この記事では、マングローブとは何かという基本から、防災・ブルーカーボン・生物多様性という3つの機能、沖縄や鹿児島に広がる日本のマングローブ、そして東南アジアの再生の最前線までを、環境省やFAO、大学の研究などの一次情報にもとづいて丁寧にたどっていきます。
この記事で学べること
- マングローブが海と陸の境目で果たす3つの役割(防災・炭素吸収・生物多様性)
- 世界と日本の分布、沖縄・西表島から鹿児島の北限までの広がり
- 1ヘクタールに約1,000トンの炭素を貯める「ブルーカーボン」の仕組み
- 津波や高潮を弱める「緑の防潮堤」の科学と最新研究
- 東南アジアの植林がなぜ失敗するのか、成功のカギは『水の流れ』
- 私たちが暮らしのなかでできる、マングローブとのつながり方
マングローブとは何か — 海と陸の境目に立つ森
マングローブとは特定の植物の名前ではなく、熱帯・亜熱帯の河口や海岸の、潮の満ち引きで海水につかる場所に生える樹木の総称です。世界には約80種、日本には7種が知られています。ふつうの陸上植物は塩分を含む土では枯れてしまいますが、マングローブはこの過酷な環境をあえて生活の場に選び、独自の進化をとげてきました。
泥の上に根を張る独特のかたち
マングローブがまず目を引くのは、その根のかたちです。酸素の乏しい泥の中で呼吸するために、根の一部を空気中に突き出したり、幹を支えるようにアーチ状の根を張ったりします。この根が、後で見るように波をやわらげ、生きものの隠れ家となる重要な役割を果たします。
- 支柱根(しちゅうこん):幹の途中からタコの足のように何本も伸び、やわらかい泥の上で木を支える(ヤエヤマヒルギなど)
- 膝根(しっこん):地中の根が膝を曲げたように地表へ突き出し、空気を取り込む(オヒルギなど)
- 筍根(じゅんこん)・呼吸根:タケノコのように地面から無数に立ち上がり呼吸する(マヤプシキやヒルギダマシなど)

塩に負けない三つの戦略
海水はおよそ3.5%の塩分を含み、多くの植物にとっては毒になります。マングローブはこれを乗り越えるために、根・葉・種でそれぞれ巧みな仕組みを備えています。
- 塩を締め出す:根の細胞がフィルターのように働き、塩分の多くを体内に入れない
- 塩を捨てる:葉の表面にある塩腺から余分な塩を排出し、古い葉に塩をため込んで落とす
- 胎生種子(たいせいしゅし):種が親の木についたまま発芽して細長い苗に育ち、落ちてすぐ泥に根づける(ヒルギ類の特徴)
「胎生種子」ってなに?
ヒルギの仲間は、種が木についたまま芽を出し、鉛筆のように細長い苗(散布体)にまで育ってから落下します。落ちた苗はそのまま泥に突き刺さって根づいたり、潮に運ばれて別の海岸へたどり着いたりします。塩水と潮流という厳しい環境で子孫を残すための、マングローブならではの繁殖戦略です。
世界のマングローブ — 分布と急速な減少
マングローブは赤道をはさむ熱帯・亜熱帯の海岸に帯のように分布しています。国際的な調査ネットワークであるグローバル・マングローブ・アライアンスが2024年に公表した報告書「State of the World's Mangroves」によると、世界のマングローブ林の総面積は約1,500万ヘクタール。これは日本の国土の約4割に相当する広さです。

東南アジアに集中する『世界の3分の1』
分布には大きな偏りがあります。世界のマングローブのおよそ3分の1が東南アジアに集まり、なかでもインドネシア1国だけで世界の約21%を占めます。近年は衛星観測技術が飛躍的に向上し、2024年版の世界マングローブ地図(Global Mangrove Watch v4.0)は10メートル解像度・精度95.3%という高精細さで、森の変化を追えるようになりました。
| 地域 | 特徴 | 代表的な国・場所 |
|---|---|---|
| 東南アジア | 世界最大の面積。炭素密度も最高クラス | インドネシア、フィリピン、マレーシア |
| 南アジア | 世界最大級のマングローブ湿地帯 | バングラデシュ・インド(スンダルバンス) |
| 中南米・カリブ | アメリカ大陸側の主要分布域 | ブラジル、メキシコ |
| 西アフリカ | 大西洋岸に広がる | ナイジェリア、ギニア |
| 東アジア(北限域) | 分布の北の端。小規模 | 日本(沖縄・鹿児島) |
森林全体の3〜5倍の速さで消えている
問題は、この貴重な森が急速に失われていることです。マングローブ林はかつて年およそ1%という速さで消失し(近年は保全の進展で年0.3〜0.6%程度まで低下)、その減少ペースは世界の森林全体の3〜5倍にのぼるとされてきました。最大の原因は、エビや魚の養殖池への転換、農地開発、沿岸の都市化です。加えて、気候変動による海面上昇や強大化する台風も、マングローブの生育環境を圧迫しています。
マングローブが失われると、沿岸の人々は防災林と水産資源を同時に失います。さらに、後で詳しく見るように土壌に長年ため込まれた膨大な炭素が大気中に放出され、気候変動を加速させる悪循環も生まれます。

見えない炭素の流出
マングローブの土壌には、何百年もかけてため込まれた有機炭素が眠っています。森が伐採され土がかき乱されると、この炭素は二酸化炭素として大気へ逃げ出します。地上の木を切るだけでなく、足元の土そのものが巨大な炭素の貯金箱であることが、マングローブ保全を急ぐ理由のひとつです。
緑の防潮堤 — 津波と高潮をやわらげる力
マングローブがもっとも劇的に注目されたのは、防災の場面でした。びっしりと張り巡らされた根と幹が、押し寄せる波のエネルギーを受け止め、背後の集落や農地を守る「緑の防潮堤」として働くのです。
2004年インド洋大津波の教訓
2004年12月のスマトラ島沖地震で発生したインド洋大津波は、沿岸各国で23万人以上の命を奪いました。この未曾有の災害のあと、「マングローブ林の背後にあった集落は被害が小さかった」という報告が各地から相次ぎ、マングローブの防災機能が世界的に見直されるきっかけとなりました。

国際マングローブ生態系協会(ISME)が2009年のサモア沖地震津波の後に行った調査のシミュレーションでは、マングローブ林が津波の高さを約10%、水の圧力を約30%減衰させるという結果が示されました。マングローブは万能の防壁ではありませんが、堤防などの人工構造物と組み合わせることで、被害を確実に小さくできる「自然のインフラ」として評価されています。
根が波を弱める『科学』を解き明かす
近年は、この減災効果を数値で正確にとらえる研究も進んでいます。京都大学防災研究所の森信人教授らのグループは、代表的なマングローブの根の複雑な構造をレーザースキャナーで精密に計測して3Dモデルをつくり、水槽実験と数値モデルで波の減衰を再現しました。その結果、波を弱める効果は根の形状と水深によって5〜30%の幅があることがわかり、どんな場所にどんな種を植えれば防災効果が高いかを設計できる段階に近づいています。
- 根の密度が高いほど波のエネルギーを多く受け止める
- 水深が浅いほど根が波と接する割合が増え、減衰効果が大きくなる
- 林の幅(海から陸への奥行き)が広いほど、通過するうちに波が弱まる
マングローブは『万能』ではない
マングローブの減災効果は本物ですが、巨大な津波を完全に止められるわけではありません。効果は林の幅・密度・種類・波の規模に大きく左右されます。大切なのは、マングローブを堤防や避難計画と組み合わせ、多重の備えの一部として活かすこと。自然と人工の両方でリスクを下げる「グリーンインフラ」の発想が、いま世界の防災の主流になりつつあります。
ブルーカーボン — 大気のCO2を土に閉じ込める
海の生態系が吸収・貯留する炭素を「ブルーカーボン」と呼びます。マングローブは海草藻場や干潟とならぶブルーカーボンの主役であり、面積あたりの炭素をため込む力では陸の森をはるかにしのぎます。この分野の全体像はブルーカーボン生態系の解説記事でも詳しく扱っています。
なぜ『炭素貯蔵の王者』なのか
熱帯林の炭素蓄積を調べたDonato et al.(2011年、Nature Geoscience)によれば、マングローブは1ヘクタールあたり平均約1,000トン(約1,023トン)もの炭素を蓄え、熱帯でもっとも炭素の豊かな森林のひとつとされます。特筆すべきは、その大半(研究によって約半分から9割以上)が地上の木ではなく足元の土壌に眠っている点です。冠水した泥の中で有機物が分解されずに堆積するため、地上のバイオマスをはるかに上回る炭素が地下にたくわえられています。

冠水した泥の中は酸素が乏しく、落ち葉や枯れた根がなかなか分解されません。そのため、何百年もかけて有機物=炭素が土に積もり続けます。マングローブが吸収する二酸化炭素は1ヘクタールあたり年間25〜44トンとされ、日本の森林(10〜20トン)のおよそ2倍にあたります。
| 生態系 | 炭素の貯め方の特徴 | 貯留量の目安 |
|---|---|---|
| マングローブ林 | 冠水した泥に長期間、炭素が蓄積 | 1haあたり平均約1,000トン |
| 温帯の陸上森林 | 主に樹木のバイオマスに蓄積 | マングローブの数分の1程度 |
| 海草藻場・干潟 | 海底の泥に炭素を貯留 | ブルーカーボンの重要な担い手 |
Jブルークレジットと日本の動き
日本でもブルーカーボンを気候変動対策として活用する動きが本格化しています。国土交通省が認可した法人が運営する「Jブルークレジット」制度は、2020年度から国内の海洋・沿岸生態系によるCO2吸収量を認証・クレジット化する仕組みで、マングローブ、海草藻場、干潟などが対象です。沿岸の生態系を守ることが、地域の防災・漁業だけでなく脱炭素にも直結する時代になりました。関連する取り組みは干潟の保全に関する記事もあわせて読むと理解が深まります。
『ブルーカーボン』という言葉
ブルーカーボンは、2009年に国連環境計画(UNEP)などの報告書で提唱された比較的新しい概念です。マングローブ・海草藻場・塩性湿地などの沿岸生態系が、面積は地球の海のごく一部でありながら、海洋全体の炭素隔離の大きな割合を担うことがわかってきました。マングローブは、そのなかでも群を抜く『炭素の貯金箱』です。
命のゆりかご — 生物多様性と水産資源を支える
マングローブ林は「海の命のゆりかご」とも呼ばれます。複雑に入り組んだ根の間は、外敵から身を守れる安全な空間であり、栄養も豊富。だからこそ、驚くほど多様な生きものがここで一生の一部を過ごします。

根が育む豊かな食物連鎖
マングローブの落ち葉は、微生物やカニ、貝に分解され、その栄養が水中のプランクトンや小魚を育てます。満潮になると沖から稚魚が入り込み、干潮になるとカニが泥の巣穴に退避し、水鳥がそれを狙う——潮の満ち引きに合わせて、独特の食物連鎖のリズムが繰り広げられます。この生態系の豊かさは、日本の海の生物多様性を語るうえでも欠かせません。
- 魚類:多くの海の魚が、稚魚の時期をマングローブ域で過ごす
- 甲殻類:ノコギリガザミ(マッドクラブ)、シオマネキ、テッポウエビなど
- 貝類・巻貝:泥や根に付着し、落ち葉の分解を担う
- 鳥類:サギ類や渡り鳥が、餌場・休息地として利用
- そのほか:地域によってはワニやサル、カワウソなども生息
沿岸の漁業と暮らしを支える
この生物多様性は、そのまま人々の食卓につながります。東南アジアなどではノコギリガザミが重要な食料・収入源となり、エビや魚もマングローブ域で育ったものが多く水揚げされます。マングローブが失われると漁獲が落ち込むことは各地で報告されており、森の保全は沿岸漁業の持続とも直結します。海水温の上昇が水産資源に与える影響については海洋温暖化と漁業の記事も参考になります。

マングローブ・干潟・サンゴ礁はワンセット
熱帯・亜熱帯の沿岸では、マングローブ林・海草藻場・サンゴ礁がつながって働いています。マングローブが土砂や栄養をせき止めて水を澄ませることで、沖のサンゴ礁が守られ、稚魚はマングローブ→藻場→サンゴ礁と成長の場を移していきます。ひとつの生態系だけを守っても不十分で、海岸全体を一体で保全する視点が欠かせません。サンゴの危機についてはサンゴの白化のメカニズムもあわせてご覧ください。
日本のマングローブ — 沖縄・西表島から鹿児島の北限まで
マングローブは南の国だけのものではありません。日本にも、世界分布の北限にあたるマングローブ林が広がっています。国内の総面積は約600ヘクタールと世界から見ればごくわずかですが、貴重な7種が生育し、その多くが天然記念物や保護区に指定されています。

西表島 — 日本一のマングローブ
日本のマングローブの中心地は、沖縄県の八重山諸島、なかでも西表島です。仲間川・浦内川・後良川などの河口に林が発達し、国内の全7種がここで確認できます。とりわけ仲間川流域には国内面積の約4分の1が集中し、天然保護区域として国の天然記念物に指定されています。西表島を含むこの地域は2021年に世界自然遺産にも登録されました。
| 種名 | 根のタイプ・特徴 | 分布の目安 |
|---|---|---|
| ヤエヤマヒルギ | タコ足状の支柱根が目立つ | 奄美〜西表。世界最北の群落は沖縄本島 |
| オヒルギ | 膝根。赤い萼(がく)が美しい | 奄美大島以南〜西表島 |
| メヒルギ | 国内で最も分布が広く耐寒性がある | 鹿児島(日置市)〜西表島。北限種 |
| マヤプシキ・ヒルギダマシ ほか | 筍根・呼吸根タイプ | 主に西表島など八重山 |
沖縄本島の慶佐次、そして北限へ
沖縄本島では、東村の慶佐次川(げさしがわ)下流に本島最大のマングローブ原生林が広がり、約7.7ヘクタールの林にヒルギ科3種が生育しています。ここは世界最北端のヤエヤマヒルギ群落としても知られ、カヌー体験の名所にもなっています。
分布はさらに北へと続きます。耐寒性のあるメヒルギは鹿児島県本土まで自生し、最北の自生地は鹿児島県日置市の神之川。西表島の南端までの距離差は実に約1,032キロメートルにおよびます。鹿児島市喜入(きいれ)のメヒルギ群落は国の特別天然記念物に指定され、世界のマングローブ分布の北の端を示す貴重な存在です。

環境省も分布を継続調査
環境省の生物多様性センターは「自然環境保全基礎調査」の一環として、日本のマングローブ林の分布を定期的に調べ、地図化しています。国内のマングローブは面積こそ小さいものの、世界分布の北限という学術的に重要な位置にあり、気候変動で分布がどう変わるかを知るうえでも貴重なモニタリング対象になっています。
東南アジアの再生 — なぜ植林は失敗し、どうすれば成功するか
失われゆくマングローブを取り戻そうと、世界は大きな目標を掲げています。2022年の国連気候変動会議(COP27)では、2030年までに1,500万ヘクタールのマングローブを保全・再生することを目指す国際的な枠組み「マングローブ・ブレイクスルー」が打ち出され、約40億ドル規模の資金動員がうたわれました。
『植えれば増える』という落とし穴
ところが、マングローブの再生は「苗を植えれば成功する」という単純な話ではありません。研究によれば、従来型の植林プロジェクトの7割以上が失敗していると報告されています。海外の学術誌(PLOS ONE)の分析が指摘する最大の原因は、意外にも水の流れ(水文条件)を無視していることでした。
- 潮の出入りが多すぎる干潟や、水はけの悪い場所に苗を植えてしまう
- 元の川筋や水路が埋まったままで、適切な潮の満ち引きが戻っていない
- その土地に合わない種を、見た目だけで選んで植える
- 地形をいじって水位が変わり、塩分が濃くなりすぎて苗が枯れる

生態学的マングローブ再生(EMR)という考え方
この反省から広まっているのが、生態学的マングローブ再生(EMR/CBEMR)という手法です。いきなり苗を植えるのではなく、まずその場所が失われた原因(多くは水路のせき止めや地形の改変)を直し、潮の満ち引きと真水・塩水のバランスを取り戻す。すると、多くの場合は周囲から自然に種が運ばれ、その土地に合ったマングローブがひとりでに再生します。フロリダ、コスタリカ、フィリピン、タイなどで成果が確認されています。
日本も加わる国際協力
日本もこの分野で貢献しています。JICA(国際協力機構)は、世界最大のマングローブ保有国であるインドネシアで、2024年9月に「気候変動への生態系に基づく適応のためのマングローブの持続可能な管理」を支援する技術協力に署名しました。ASEAN地域全体で優良事例や教訓を共有する枠組みづくりも進めており、単なる植林ではなく科学にもとづく持続可能な管理へと軸足が移っています。

再生プロジェクトを見分ける3つの目
- 『何本植えたか』ではなく『何年後に森として生き残ったか』を語っているか
- 苗を植える前に、水路や地形など『失われた原因』に手を打っているか
- 地域の住民が計画・管理に参加し、暮らしと両立する仕組みになっているか
まとめ — マングローブと私たちのつながり
マングローブは、津波や高潮から人を守り、大量の炭素を土に閉じ込め、無数の生きものを育てる——ひとつの森で防災・気候・生物多様性の3つに同時に効く、まれな存在です。その約3分の1が集まる東南アジアでは急速な消失が続く一方、水の流れを取り戻す新しい再生手法や国際協力が希望の光になっています。
日本に暮らす私たちにとっても、マングローブは決して遠い世界の話ではありません。沖縄・西表島や鹿児島の北限林はすぐ訪ねられる身近な自然であり、私たちが口にするエビや魚、そして気候の安定とも深くつながっています。
- 沖縄や鹿児島でマングローブ林を訪ね、ガイドの解説を通じて仕組みを体感する
- 養殖エビなどを買うときは、環境に配慮した認証(持続可能な養殖)を選ぶ
- ブルーカーボンや沿岸保全に取り組む団体・自治体の活動を知り、応援する
- 気候変動対策として『海の森』の価値を、家族や友人に伝える
この記事のまとめ
- マングローブは熱帯・亜熱帯の海岸に育つ樹木の総称で、世界に約80種・日本に7種。塩に耐える独自の仕組みを持つ
- 世界の総面積は約1,500万ha。その約3分の1が東南アジアに集中し、森林全体の3〜5倍の速さで消失している
- 防災(津波を約10%減衰)、ブルーカーボン(1haに平均約1,000トンの炭素貯留)、生物多様性の3つの役割を同時に果たす
- 日本のマングローブは約600ha。西表島が中心で、鹿児島(神之川・喜入)が世界分布の北限にあたる
- 再生のカギは『苗を植えること』より『失われた水の流れを取り戻すこと』。EMRや国際協力が成果を上げ始めている
参考文献・出典
- 環境省 生物多様性センター – 自然環境保全基礎調査(マングローブ調査)
- 環境省 ブルーカーボン関係省庁連絡会議 – 我が国におけるブルーカーボン取組事例集(2023年)
- 国土交通省 港湾局 – ブルーカーボン/Jブルークレジット制度
- JICA(国際協力機構) – インドネシアのマングローブ持続的管理に関する技術協力(2024年)
- 日本経済新聞 – マングローブが津波や高波を減衰 京都大学など、数値モデル開発
- Global Mangrove Alliance – The State of the World's Mangroves 2024
- PLOS ONE – Hydrological Classification, a Practical Tool for Mangrove Restoration
- Nature Geoscience(Donato et al. 2011) – Mangroves among the most carbon-rich forests in the tropics
- 国際マングローブ生態系協会(ISME) – マングローブとは? マングローブ生態系の重要性
- 笹川平和財団 海洋政策研究所 – Ocean Newsletter マングローブ生態系の保全と国際連携
※ 信頼性の高い順に配列:政府機関・学術機関 > 査読済み論文 > 専門機関 > 信頼できるメディア